自己採点の落とし穴

KAIRIN予備校では、中3生に対して1月下旬から

県立入試の過去問を解かせています。

1週間に1年分を解き、

厳しく採点をした後、

間違えた分野について範囲を広げて復習し、

翌週の過去問で必ず点数が上がるようにします。

1週間のサイクルで、

①過去問によって苦手分野の洗い直し

②範囲を広げて苦手分野を集中的に復習

③翌週の目標を決めて長時間の自己学習

という学習を繰り返しているので、

ほとんどの子は、1週間ごとに点数が上がってきています。


ただ、ここで気をつけなければいけないのが「自己採点」です。

実は私は3年前までは、生徒に自己採点をさせていたのですが、

去年からは、過去問の採点も必ず我々講師が最終チェックをやることにしました。


なぜなら・・・・・・


生徒に採点させると、どうしても自分に甘くなってしまう・・・・・・


からではありません。

実際、ほとんどの生徒は「疑わしきは×」というように、

正解か不正解か微妙なところは×にして自己採点しています。


この点では、実際の入試に近い(またはそれよりも厳しい)採点が期待されるのですが、

問題は・・・・・

「思い込み」

です。


実際に、一度生徒自身に自己採点をやらせて、

その後で私たちがチェックすると、1教科につき3点~8点下がります。

5教科合計になると、ひどいときは30点くらい下がる場合もあります。


これは、その子が甘く採点したからではありません。

「思い込み」による採点ミスなのです。


つまり・・・・・・・、


Q.最初に感じる地震の揺れは?

A.初期微動

という問題がありますが、

ある生徒の解答用紙には「初期微動」の「初」の漢字が

「ころもへん」ではなく「しめすへん」になってるのです。

そして、堂々と○がついていました。


本人は、解答を見て丸を付けているのですが、

正直、10ポイントくらいの文字で「ネ」に点がついているかついていないかを

瞬時に見分けるのは困難であり、

それ以前に、彼自身が「初」という文字は「しめすへんだ」と思い込んでいれば、

そこまで注意してチェックしていないのです。

当然、実際の入試では×になりますね。


同じような例は多数あります。

英作文の中で、「yesterday」を「yestarday」と書いて丸になっていたり、

社会で「国際連合」を「国連」と訳して書いて丸にしていたり・・・

採点した本人にとっては、それが真実だと思っているので、

細かくチェックしたり、「本当にこれでいいのか」と疑ったりすることがないので、

入試本番でもこのようなミスを犯してしまいます。


先述の「国連」ですが、

彼にとっては、「国際連合」も「国際連盟」も「=国連」なのです。

だから、何の疑いもなく丸をつけるのです。


このような「思い込み」による自己採点のミスは結構あります。


自己採点には、このような落とし穴があるということを

自覚した上で、過去問の採点を行うと良いでしょう。


できれば、先生や保護者の方に見てもらったり、

友人などと一緒に過去問を解き、

交換して採点する、などを行うと、このような事態が防げると思います。

受験生の方、がんばってください。
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